ナメてかかると骨を砕かれるぞ! 敬意を払え!映画「ロッキー・ザ・ファイナル 」を観た。

今までロッキーシリーズは1本も観たことなかったんだけど、観たことのない人でも問題なく理解できる映画だったのでよかった。そして内容もおもしろかった。

ストーリー

30年前に世界ヘビー級王者アポロ・クリードと互角以上の大熱戦を繰り広げて以来、ボクシング界の栄光の階段をのぼりつめたロッキー・バルボア。しかしリングを去った彼は、愛する妻エイドリアンに先立たれ、地元フィラデルフィアで経営するイタリアン・レストランで、客の求めに応じて現役時代の昔話を語って聞かせる日々を送っていた。

息子のロバートは有面人である父に引け目を感じて家を飛び出し、彼と顔を合わせようとはしない。エイドリアンの命日に墓参りをしたロッキーは、自らの孤独を痛感せずにいられなかった。ロッキーは心の喪失感をぬぐうため、再びボクシングを始めることを決意する。

彼は今もなお胸の奥底に情熱が燻っていることを感じ、プロ・ボクサーに復帰したものの、大きな野望を抱いているわけではなかった。しかし、ある番組がきっかけで、現役ヘビー級チャンピオン、ディクソンとのエキシビジョン・マッチが企画され、ロッキーは最後の夢に向かって猛トレーニングを始めた。そして、遂に大観衆が詰め掛けたラスベガスのリングに上がっていく…。

様々な角度からのメッセージを受け取れる話

深みのあるヒューマンドラマだった。

有名人である父ロッキーとその息子の関係、愛する妻を亡くしたロッキーが踏み込む新たな恋、そして50代の元チャンピオンロッキーが現チャンピオンと戦うという無謀な挑戦。

ボクシングの話というのはわかっていたんだけど、ここまで様々な角度からのメッセージを受け取れる話だとは思ってなかった。

強みを強化した元チャンピオン vs 油断している現チャンピオン

私がもっともテンションが上がったのは、やはり元チャンピオンロッキーと現チャンピオンの試合のシーン。

ロッキーは人並み外れた肉体を持っているものの、50代なので年相応に衰えている。関節が錆びつき、スピードも失われており、スパーリングもまともにできない。なので、トレーニングはロッキーの強みである「パワー強化」の一点に絞った。

かたや現チャンピオンは、無謀な挑戦をしてきたロッキーを勝たせてあげることで不人気な自分の好感度を上げることが目的だった。なのでそもそもまともに戦う気がなく、そのためのトレーニングをしなかった。

そして、試合直前。現チャンピオンが勝たせてあげる考えをロッキーに伝えて怪我のないように戦うことを提案をした。しかしロッキーは拒否。そして本気で試合に挑むこととなる。

志半ばで夢をあきらめた人や、夢があるのに1歩前に踏み出せないような人にオススメ

試合の結果はもちろん観てからのお楽しみなんだけど、試合途中で現チャンピオンのトレーナーが現チャンピオンに叫んだアドバイスをピックアップ。

「ナメてかかると骨を砕かれるぞ! 敬意を払え!」

この一言で試合の壮絶さが伝わるよね。
きっとロッキーシリーズをずっと観てきた人が試合のシーンを観たら興奮せずにはいられないだろうな、と思った。

この映画は特に、志半ばで夢をあきらめた人や夢があるのに1歩前に踏み出せないような人が観たら、すごく心に響くんじゃないかな。