問題作。めちゃくちゃおもしろかった。映画「アデル、ブルーは熱い色」を観た。

いやー、予想以上におもしろかった。

ストーリー

高校生の主人公の女性アデルは、高校の先輩の男性とのデートに向かう途中、ある女性とすれ違った。そしてその女性に一目惚れをした。
結局その後、先輩の男性と交際することになったものの、自分の想いに嘘を感じたアデルは別れを告げた。

あるとき嫌なことがあったアデルは、男性の友人の誘いで夜の街へ行き、ゲイが集うクラブへ行った。しかしその場に慣れなかったアデルは、外へ出て適当にバーへ入った。そこはレズビアンが集うバーだった。そしてその場にいたのは、以前すれ違った際に一目惚れをした女性エマだった。

その出会いをきっかけに、ふたりは恋をし、激しく愛し合い始めた。

ラブシーンを観ながら「ほーーー」と呟く私

この映画は、ラブシーンが過激ということで話題になっていた。しかも女性同士のラブシーン。どんなもんなんだろう、と思っていたけど、なかなか激しかった。
女性同士のそういうのって観る機会がなくて、どういう風にするの?と思ってたから、観ながら「ほーーー」と呟いてしまった(不謹慎)。

それにしてもこういうリアリティのあるものを観ると、他のラブシーンが嘘っぽく観えてしまうな。まーでも過激だとかリアリティがあるとか言ってるけど、以前紹介した愛のコリーダと比べると足元にも及ばないけどね。あれはちょっと次元が違う。
しかも愛のコリーダは昭和の日本で、この映画は今のフランスだから、極端に言うと、絵画で言う日本画と洋画くらい別ものだね。

また、他に刺激的だったシーンとしては、喧嘩のシーン。罵倒、暴力、号泣…。観てるこっちが仲裁に入りたくなるくらい激しかった。やはりこちらもかなりリアルだった。

主演ふたりの演技はよかったが…

あと主演ふたりの演技がとてもよかった。
まずアデル役の女優アデル(芸名が役名なんだね)。女子高生時代のシーンは垢抜けてない感じが出てたし、エマを見つめる表情やエマを想って泣いてしまうシーンなどは感情が痛いほど伝わってきた。
そしてエマ役の女優レア。ボーイッシュな女性役なので、最初は観てて「男ぶってるなぁ」なんて思ったけど、あら不思議、なんだか観てるうちにちょっとかっこよく観えたりもした。

しかし監督がかなり厳しかったらしく、監督とふたりの女優の間の確執はかなり激しいようで、レアにいたっては裁判沙汰にもなりかねない状況だったとか。

大胆レズビアンセックスを描いた衝撃作の監督が女優を罵倒!裁判沙汰に発展か?
http://news.nicovideo.jp/watch/nw817708

リアリティと刺激に興奮し、情熱に酔いしれた

やはり全体をとおして言えることと言えば、抜群のリアリティ。女性同士の恋愛を描いたものなのにまったく違和感はなく、むしろとてもリアリティがあった。
だからこそとても刺激的で興奮したし、性の垣根を超えて愛し合うふたりの情熱に酔いしれることができた。

同性愛にそこまで抵抗がなかったり、激しいラブシーンに抵抗がない方には、自信をもってオススメする。