心が震えた。東京で開催中のサイ・トゥオンブリーの個展を観に行った。

東京都品川区の原美術館で開催されている、サイ・トゥオンブリーの個展「サイ トゥオンブリー:紙の作品、50年の軌跡」を観に行った。

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サイ・トゥオンブリーとは

1928年に生まれ2011年に亡くなったアメリカ出身の画家・彫刻家で、20世紀を代表する巨匠。
日本の美術館での個展は今回が初めてだそう。
個展のタイトル通り、今回はトゥオンブリーの紙の作品の個展である。

作風

主な特徴としては、直感的・即興的・激情的であること。
「描画された詩」「子供の落書き」と例えられることもある。

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「Untitled (無題)」1970年 70.5×100cm ワックスクレヨン、ペンキ、紙 ©Cy Twombly Foundation

そしてより具体的な特徴は2つ。
1つ目は、絵具が飛び散ったような模様や即興的に描かれる線、文字・数字・記号がランダムに組み合わさって作られる作風。
2つ目は、使う画材の幅広さ。絵の具や鉛筆を始め、クレヨン・チョーク・ペンキを使ったり、紙の上に紙を貼るなどコラージュも行う。

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「Untitled(無題)」2001年 124×99cm アクリル絵具、ワックスクレヨン、鉛筆、コラージュ、紙 ©Cy Twombly Foundation

個展は5つのギャラリーに分かれているのだが、1つ目のギャラリーを除き、2〜5つ目のギャラリーは年代の流れに沿って展示されている。
年代の変化に伴う作風の大きな変化は、色使いの変化である。
初期は色味を抑えた作品が多いが、後期に向かうにつれ色鮮やかな作品が多くなっていく。

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「Untitled(無題)」1961-63年 50×71cm 鉛筆、色鉛筆、ボールペン、紙 ©Cy Twombly Foundation

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「Proteus (プロテウス)」1984年 76×56.5cm アクリル絵具、色鉛筆、鉛筆、紙 ©Cy Twombly Foundation

またその他に、神話や歴史や文学作品からアイデアのヒントを得ていた点や、言葉にならない感情を表現したと思われる意味不明な文字が描かれている作品がある点なども特徴として挙げられる。

感想

私は元々トゥオンブリーが好きだったわけではないんだけど、様々な作品を観てとても感動した。期待を大きく上回った。ちょっと泣きそうになるくらい心が震えた。観に行ってよかった。

この個展は明日8月30日までなので観に行ける人は少ないと思うけど、お時間のある人がいたら是非。

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サイ トゥオンブリー:紙の作品、50年の軌跡

期 間:2015年5月23日[土]-8月30日[日]
会 場:原美術館
開館時間:11:00am-5:00pm(祝日を除く水曜は8:00pmまで/入館は閉館時刻の30分前まで)
休館日:月曜日(祝日にあたる7月20日は開館)、7月21日
入場料:一般1,100円、大高生700円、小中生500円/原美術館メンバーは無料、
学期中の土曜日は小中高生の入館無料/20名以上の団体は1人100円引
URL:http://www.haramuseum.or.jp/generalTop.html